日々雑感

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手なし娘と反抗期

この前、「手なし娘」が語れなくなった話を書きましたが・・・・・

今はインターネットでいろんな文献を見れるので、それらを見ながら
色々考えたのですが、

このおはなしは、「思春期、青年期、成人期」の変遷の物語 なのだ~と
わかりました。

保育士試験の勉強で何度も出てきた「エリクソンの心理社会的発達理論」
というのがあるのですが

その理論を地でいく、人間の成長過程からすると、きわめてオーソドックスなタイプの
おはなし なんだなと。

継母(親)から、手を切り落とされ谷に突き落とされる という極悪非道な扱いは
「思春期の親子の葛藤」、そして「親からへの自立」 を意味しています。

そして、若旦那に出会い、結婚すること。これは青年期(そして成人前期)。

継母の策略により、結婚生活は破たん。これも、成人前期から成人後期につながる時に
誰しもが経験する、「人生の苦難や障壁、それに伴う挫折」を意味するのでは?
それはある意味、「さまざまな人生の転機」を象徴するような気がします。

そしてクライマックスで、「(子どもの命を助けようとした時に)失われたはずの手が生えてくる」

「なぜ、そんな神がかり的なことが??」 と疑問に思って、なかなか納得出来なかった私ですが

これは、「子供を思う親の強い気持ちのあらわれ」 であり、
これまで「自分にふりかかる苦難」だけの時は、手は生えてこなかったけれど
子供を思う気持ちの強さ、子供を助けたいという一心な気持ち によって、
手が生えてくる・・・・・

つまりそれは、「親としての成長」を示していること

「次世代のために知識、経験、愛情を継承していく時期」である、
(エリクソンの理論でいうところの)成人後期になります。

だから、「手が生えた場面」は、このおはなしの最大のクライマックスであり
そのためだけにこのおはなしが存在する といっても過言ではないと
ある大学の先生も書いていました(ネット上にアップされている論文で)

長々と小難しいことを書いてしまいましたが・・・・・

私が語りを始めるちょっと前に、ある人が言っていたのですが
「自分が、語るおはなしを選ぶとき、そのおはなしのどこに惹かれたのか を考えると
興味深い」

つまり、その時選んだおはなし というのは、その時期に抱えている心理的なものが
大きいのでは と、私はいつも思っています。
でも選んだ時点では、それが何かはわからないのです。
(その時、自分がどういう心理状況にあるか、よくわかってないという意味)

なぜ、私が「手なし娘」を選んだのか

それは思春期に突入した娘のことがあるからかもしれません。

いや~、娘、まさに思春期突入でして・・・・とにかくイライラしています。
ほーんと、反抗的!!
今朝もプリプリ怒って学校に行きました。

家の中、更年期でイライラしている私と、思春期でイライラしている娘
がいるのですから、我が家の男性陣にとっては迷惑なんでしょうが

そんな娘を見ていると、「ああ、自分にもあったよなあ・・・」と思います。

これから、思春期から大人への道を歩んでいく娘と、これまで歩んできた自分を
重ね合わせることが、ますます多くなるのでしょうね~

なので、このおはなしは、小学生でいえば6年生
もしくはそれ以上(中高生)の世代にした方が、しっくり来るような気がしてきました。
(そういえば、このおはなしをしてみて一番反応がよかったのは、高校生の長男だったなあ・・・・・)
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by juntumai | 2012-10-24 09:04 | 語り | Comments(9)
Commented by モカチン at 2012-10-24 18:53 x
深いんだねぇ・・・・
深いねぇ・・・・

あ、むすめっこをバス停まで迎えに行くからまたね~~
Commented by juntumai at 2012-10-24 21:56
モカチン。

そうなんですよ、だから昔話に関しては、心理学者さんやら
大学教授さんやら、いろんな人が考察し、研究するネタになっている
わけです。

でも「研究」と、おはなしを伝える・・・・というのは別なことで、
いい研究者が、いい語り手である というわけではないし
私がいくら深読み?したところで、私自身が「いい語り手」では
ないので・・・・・
それでも自分は、こんなふうに深読みしなければ、本当の意味で
人前で語れない気がするので(出来不出来は別として)

おはなしを覚えたり語ったりすることは、自分自身をよく
見つめる作業なんですよね。
なので、やっぱりやめられないのかな
Commented by おはなしせつこ at 2012-10-24 22:00 x
じゅんこさま♪

こぐま社の日本の昔話③が今日届き、さっそく手なし娘を読みました。
あれ~!これって継子譚なんだ~!!

ネットでいろいろ調べられたみたいで、私も勉強させてもらいました。
手がないから出来ないのではなく、その時の強い気持が困難を乗り越
える力になるのでしょうね~

今日は短大の授業で、「さっちゃんのまほうのて」を読んだ人がいました。
さっちゃんには小学生になっても決して手ははえてこないということを、お母さんが切々と言って聞かせる場面が今日は心に残りました。
けど、さっちゃんはきっと、立派にお母さんになるだろう、目には見えない手がきっと生えて来るだろうと確信しました。

昔話も現代のお話も、受け止める側のモンダイなのでしょうね~

手なし娘との出会いを、じゅんこさんは娘さんの反抗期突入を理由に挙げられていましたが、私は母との関係かなぁ~

思えば、ホレおばさん、ぬか福とこめ福と言った継子譚を好んで語っています。(灰かぶりも温めています。)
私の場合、実の母ですが、私より妹を溺愛していました。

手なし娘が継子譚であったことを知り、正直驚いています。
見えない糸で繋がっていたのかしら・・・・
Commented by juntumai at 2012-10-25 08:29
せつこさま。

そう、こぐま社のは継子モノです。
しかも自分の産んだ妹のほうばかりをかわいがるので・・・・・・
(妹さんを溺愛・・・・うー、きっと我が家の上の2人にも
長いこと、そう思われてしまうんだろうな~特に真ん中の娘に)

そう、なぜ「手が生えてくる」ことに引っかかったのかというと
手がない状態でも若旦那は娘のすべてを受け入れて結婚
したわけなので、手がなくても苦難を乗り越えてきたのに・・・・
「手が生えて、よかったよかった」みたいな終わり方が少し
納得できなかったんです。

なるほど・・・・「目には見えない手」が生えてくる ですね・・・・

実際に手が生えたのではなく、本当は真の意味での
手なし娘の「1人の人間としての自立」 を表しているのかも
しれないですね。

このおはなしは、この本を買ったときからずっと心に残ってて
それでも覚えようとするまでには3年くらい置いておいたのですが
覚えようとする時期に、きっと何か心理的な共感みたいなものが
あるのでしょうね。
今回は娘の反抗期突入とこじつけてしまいましたが(笑)
まだ他にあるのかもしれませんね~
Commented by juntumai at 2012-10-25 08:44
せつこさま②

「灰かぶり」もあたためていらっしゃるんですね~
あたためている方、多いですよね。
あれは、昔話の重要なエキス(心理的エキス)が
これでもか~というくらい、満載で・・・・・
良く出来たおはなし ですよね。
ディズニーのシンデレラしか知らない子供や大人たちに
話すと、みんなびっくりしますよね。
ぜひぜひいつか披露して下さいませ(私も聞きたいです~いつか
せつこさんのお話会を見せて頂くのが夢です)
Commented by chie at 2012-10-25 15:25 x
興味深いお話です。
その本は読んだことがないですが、近いうちに図書館で探してみたいです。

大学時代、教養のときに国語の授業が必修で、まさにこんな感じの内容を延々やっていた記憶があります。
題材はいろいろなんですけどね。美智子様の「東宮」に対する語り方だったり、マザーグースだったり。
授業で何を学んだかはまったく覚えてないんですが(笑)、昔のノートを探し出して読みたくなってきました。
Commented by juntumai at 2012-10-25 21:15
ちえさん。

お久しぶりです。
こぐま社の「子どもに語る 日本の昔話」は、図書館では児童図書室に
あるかと思います(1~3巻まであります)
福音館の小澤俊夫さんの再話シリーズでも「日本の昔話」がありますが、そちらも有名です。
ただ私がこのブログに取り上げているのは、こぐま社のほうなので
他の再話とはだいぶ違っているのと

それにこのブログの内容は、私が無い知恵しぼって自分に納得
できるように(「なぜ、手なし娘に手が生えたのか」を納得するために)
あれこれ考えたことですので・・・・・ホントかどうかはわからないです~
もちろん、昔話のセオリーなどをある程度知った上で導き出した
「こじつけ」なのですが

昔のノート!!すごい・・・・残してあるのですか??

ホント、考えると私自身は全く興味のない学部に進んだなあと
(経済学部なんてねー、それこそあんまり覚えてないや)

本当はこういうことずっとやっていたかったのに・・・・・
だから、息子が文学部志望でも反対できないのよね(笑)
Commented by ナオ at 2012-10-31 13:15 x
すみません~まだコメントいいですか??
エリクソンの心理社会的発達理論、保育士試験で勉強するのですね。どこかで・・・?と思って探したら、私は虐待防止の講座資料でした。

友達の中には、子供が反抗期を迎えているようですが、話を聞いていると女子のほうが激しいような気がします。4才女子も嵐のようですが
うちはまだまだ平和です(^^)
Commented by juntumai at 2012-11-01 19:51
ナオさん。

すみません、パソコンの前にやっと座れました

ナオさん、あの講座に出席されていたんですね。
エリクソンとかピアジェとか出てきませんでしたか?
「アタッチメント」とか・・・・・
保育士の勉強をしてると、子供の不可解な?行動も
すべて発達の過程なんだということがよくわかります。
私も子供がもっと小さい時に勉強していればよかったなあ
とちょっと後悔しています。

いやいや、4歳なんてまだまだかわいいもんですよ~
ただ、小学校の高学年のときの記憶はあっても(自分がね)
4歳のときの記憶はあまり無いので(感情的な部分が)
どちらかというと4歳の反抗のほうが、親にとっては
不可解な部分もありますよね。
確かに、確かに・・・・